<1117>

冷静な男はひとりで平気に溶けていた。 もちろん砂糖もいらない。 意識は富む。平べったくなる。 まだらな席で、まだらな飲み物を持つ。 男はこの後、十年先でまた同じ視線をのばす。 記憶が私には何の関係もないことだった。 手首が痺れる。それももはや何…

<1116>

秘密をあらわして平然としているもの。 時計、涙。 偏った一日。 野放図な華やかさ。 パイプ。一日休む。 呼吸のきはどさ。 当たり前の印。 過去へ一歩を置いていること。 点の表情。 線のにじみ方。 新しい出会い。 ニュートラルポジション。 ひとりの机。 …

<1115>

トーンで、ひとつへ、違いない。 わたしと、ビブラート、ひとつへ。 緩めば、声は、声としても。 おととい。 ただの溜め息。 夕方を上手く数えなくなった。 掃きたい。もっと掃いていたい。 ことば。 ことばふらつく。 まだしものことばはふらつく。 ひとっ…

<1114>

傘のなかに入り、簡単に無言で、静かな道路をゆき、山をゆき、山をゆき、ついには門へ辿り着き、建物へ入ると、 他者、他者、他者のなかまた喧騒である。かたまりのなかにひどく不似合いなひとりの自分が紛れていく。 という思いを、また他者もひとりとして…

<1113>

全身と物。 舶来品。 たった一度流れ着いただけの。 全身と もどく。 ひどく舶来品の。 または タンゴ。 または 香り。 頻度、頻度、到着として。 あらがう、と、ためらう。 揺れているもの。 全身と 滑る。 ひとつにはあたたかい。ひとつには撫でる。 もの…

<1112>

その表情をよく見た。 特段騒がしいこともない場所で。 その表情はよく見られ、忘れられた。 あなたは決心していないのだと思っていて、 「別に何かを決心した訳じゃない」 と、よく言っていた。 しかし、特段騒がしい訳でもないこの場所へ居て、ひとりで黙…

<1111>

普段楽しい部分を抑えているって、なになの? いいよ、いいよ、うっかり出てきてしまう部分が楽しさだっていう利点はあるよしかし。 普段抑え込んでいるものが楽しさなのってなになの? 「ねえ、何が楽しくて生きているの?」 という隣の席の子の問いを大事…

<1110>

午後になる。お酒を買いに行った。 何故お酒を買いに行かなければならないのか、それは分からないのだが、ともかく行った。 ジェットコースターの話を思い出している。強度に関係することだったろうか。 ジェットコースターの上から 男が叫ぶ。 「ベンチに座…

<1109>

あなたが人間である限り、とてもわたしには気に食わないのよ 道々百遍その言葉を考えてみている、 果たしていつか、道理の川に浮かみ、気ままに流れていたあの様子へ辿り着く、 川に浸しているこの頭は、この言葉は人間のものなのであろうか、 わたしは発話…

<1108>

あなたしわざ あなたまうしあけ、 あてど、、ゆる、あてど、 あなたまうしあけ、 ひ、、みじか、ひ、、隙間、 先の見える薄い板、 揺れ、と、揺れ おのが声やどうした、 声、くりゃあ、ゆ、よろめいた おのが声くりゃあ、や、どうした、 や、声や、 おどろけ…

<1107>

‐昨日もここに座っていましたね。 ‐ええ。 ‐なにがあったんです。 ‐いえ。特になにがあったという訳ではないんです。 ‐そうですか。 ‐強度。 ‐はい? ‐強度について考えていました。それを得るためにどこかへゆこうとして、ためらい、また同じようにしてここ…

<1106>

もくしてざぁし、 もく、もく、もくし、 あらかたの目(moku)、目(moku)、過ぎ、、 木(moku)と目(moku)とのあいだ、ひとみ、 揺らぎ、 うつす、けむり、煙、粉、おんじょうまたおんじょう 粉、ぽく、ぽくと木(もく)、円(en)、円(en)、 響(kyou…

<1105>

いつとも知れずに集めている、、 鳴らす、おそらくの誰、鳴らす、 そのかずえにはらはらして いる、 ものがゆらゆらとする ものがみしみしとする せりあがりながら、 おんいっさい隙間をうかがって、 そこへ転がる、 不透明のなかを運んでいて、誰 誰かは誰 …

<1104>

どうぞ 過去 お見立て 幻想持ち お見立て られたから、 お見立て られかけて られたかったから だけだから、 ひとりの都市へ、 車の記憶に沿う、 ひとりの都市へ、 あなたは香りを被り、 現実に見立てる、、 ひととひととの幻想からは はにかんで出(で)、 …

<1103>

あなたはぼぅとしている、 顔を返している、 不自然な姿そのままでぼぅとしており、わたしにはわからない、 ゆるむ、問題がにじみでる、 ひとはそれぞれで無口に、時間的に無口になってゆく、、 あなたは同じ顔をしている、、 それはいつかの喜劇をなぞり、 …

<1102>

とこう駆けようか、見よう、、 過ぎ、過ぎ、経つ、見、ごろ、 うたのはやし、もといしょ、沈んしょう、、 うたがわしき、み、も鳴る、鳴る、 そして、合わそ、澄みそ、 もとより人は雨の後で、 雨の後ろで、、 しょういっさいごえ、ごえも、す、す、と鳴り、…

<1101>

名乗り、 焦ることのない 誰 誰 ふたつに分かれた 呼び止める 順番にあなた わたし 過去、回転性の名前、 ただにひらく、 待ち受けている、 昼も夜も、寝ぼけたあたまもなく、 ひらく、 過去、ひとつのさわぎになる、 遠のき、かしぐ、 その名前と いつまで…

<1100>

と、見ると、 亜熱帯、止まっている、、目・・・ ぼんやりした、、 魅、、両手で顔覆う、の、 肌、は、やはり、、目・・・ 意味、、 ほか、うっちゃり、その、ながのしせんにすみ始めた、 こうして軽々とこえて、、 目・・・ あるいはぼんやりして、、ただに…

<1099>

香りは待つ。 ひとつ 待つ。と、ひらき、、たたまる、 また、や、 ひとつのは、ひとつのせ、、 もぐる、、触れてきて、 踊りやがる、 掛け、はい、ほぅ、おぉと 踊りやがる と、たび、、うなずき、 の、ように、越ゆ、 安心し切り、ただひたすらに、思い出さ…

<1098>

当たり前に声揺ろう ひとことめで揺ろ うつろ 小さな言葉、 あなたがたハッし、 熱のゆく場所、、 ひとたび、ふたたび、ほど。 おとずれる、、声はおろかはとつく息の、 手合い、 あらたに惑おうとす、 小さな指でこすり、にじむほど、 染(そ)むはひと音声…

<1097>

だから、たら、またぐらは、た、からだ はたまた、からだまた、たまたまだ、 かたまったままだ、からだから、 または、ただ、ままなだけだ、 から、かたや、あたまだ、ただわたし 過去からや今、もとはと言えばただ、 浮き沈み持ち持たれてゆくのだから、 か…

<1096>

く 、、もう く く 頃、 これから く こない こない く 「あ、誰?」 「誰か く?」 まじ まじ く おそらく く く すら、置いて く く なれば、ゆ く、ゆ く、ゆ こちきて く く (30分前には出発していて) く 結構 く 結構 こぬ こぬ く こちきて こ く …

<1095>

とおるさま、みざま、揺れざま、はざまに 吹くと、 枯れて、、 の呼吸、も呼吸、と呼吸、 わざと、 音(おと)が違う 気が違う 嘘が違う またぞろ 少し 覗き、溢れる、かたまれる、よぎる 断る、 大人、それにもう大人、 聞き初(そ)め、得(え)初(ぞ)め…

<1094>

欠けてくと声、走ると 見ると、 そばに、 、、 素朴な約束のなかにあなたを隠して そばに、、隠して また静かにはらう、 音(おと)もなく、 風は過ぎ、容れる、、 声、長う、流る、 波、そして駆け、、 吸う、、声、過ぎる、 掛け声 掛け声 見ぃ毎 振り、振…

<1093>

あくまで頑なな、 あくまで軽やかさ、名、扉、音声(おんじょう)、 進む ひとつ、そばで聞いている、、 まだき、まだみ まだらな 箇所、ひとこと、 その音声(おんじょう)の全き乗り方に、 ひと見はいつか尻込みしている、 尻込みしつつただにつかまえてい…

<1092>

おまえさま、 ひとり またひとり おまえさま、 ひとり掛け声、、 よぅ よぅ ぼ、ぼ、ぼぉ おまえさま、あくがれ、 ひとことめにはうんと言われ、 おまえさま、 あなたはしわがれ とく とく 響け かかれ ながの響き、 山奥へ進め、穴を目掛け、 ぼぅ、ぼぅん…

<1091>

大きな風車が浮かぶ、、 野球帽の下に小さく収まっている、 のどがかわく 涼しい、 全然見たこともなかった人たちが今日も生きている、 記憶の蓄積から、机から遠くに来てしまった、 駅はどこだろう、 何を食べている? それにしても何故ここまで晴れている…

<1090>

昼間 墓石 昼間 墓石 それは、あなたの仕組み、 あなたが仕組まれたあとで、 ただ水が流れているところで、 おとがなにも譲らず、 過去に笑みを浮かべながら持ち上がってくるところ 過去は吹かない、 墓石が揺れている、 墓石がわれさきにとたわんでくる 行…

<1089>

かなり鳴る、それも、鳴る。 ひとりで目を逸らしていた。 ところがひとりで聞いていた。 言葉は誰か。 間際に鮮やかに跳ねる。 潤いと音(ね)、、 あるいは長話、 ひとが再考し再考し再考し溢れる。 耳元で鳴る、 壁にもたれかかりぼぉぼぅぼ、トしていた。…

<1088>

なにぞ、なにぞはじけとやん、 はじけとぅりゃん、 おの、おのが語りとぅ見りゃん、 さしもの色(いろ)、言(こと)は、 混じ、混じ、混じとも、 まんじともせず、、 ひと見ひらくは、そのほあのほ 跨ぎ 夢ならん絡むまど‐い、見し おん無き場所絡む、盛(…