中庸であるつもり

 中庸であるつもりで、人の歪みを笑っている。

 中庸であるつもりで、人の偏りを非難している。

 

 中庸であるつもりで、何も表明していないだけ。

 中庸であるつもりで、何の意見も、持っていないだけ。

 

 そうして、分かりやすく歪み、偏った人を、非難し、憐み、嘲って、自分は真白な立場にいると勘違いしている。

 

 そして、何より私が、そういった勘違いを見つけて非難し、嫌な顔をして、彼らから距離を置くことで、自分だけは真白な立場に留まることが出来ていると、またさらに思いあがっているのだ。