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怒りを正当な感情として受け容れる

怒り

 怒りを感じたとき、表に出さずに自分の中で押し込めていると、自分自身がすり減っていく。反対に、表に出せば、

「他者を傷つける」

という仕方で自身がすり減っていく。

 ならば、どちらを取ろうと、どうせ自身はすり減るのだから、他者を傷つけずに、自分の中だけで怒りは閉じ込めておけば良かろう。

 と、長年思っていたのだが、それでは怒りをだんだんに感じなくなってくるどころか、喜びさえも感じないような状態になり、自分がどんどんと人間ではなくなっていくような感じを受けたから、他者を傷つけてしまうことは承知で、しっかりと怒りたいときには怒りを表出できるよう訓練しているところである。

 と、以前に書いたと思う(『人間性を失わないために』)。

 ただ、まだ訓練を始めてから日が浅いこともあってか、怒った後に随分とうろたえてしまうことが、まだまだ多い。それに、今までずっと、

「良くない良くない」

と、怒りというものが正当な感情ではないかのように、自身の中で扱ってきたから、どうも怒った後は、

「あーあ、怒っちゃった。なんか落ち着かないな。良くないことをしちゃったかな。何してんだろうなあ俺は、ダメだなあ・・・」

と、うじうじしてしまう。

 他の、喜びだとか悲しみだとかの感情を表出するときは、それらを別に何のためらいもなく正当な感情として扱ってきたから、怒ったときのように、表出した後うろたえてしまうようなことがない。

 だから、時間はかかるだろうが、

「怒りも正当な感情である」

ということを受け容れ、ゆっくりゆっくりと身体に沁み込ませていき、怒りを表出した後、変にうろたえないよう自身を持っていけるようにしたい。