だらしないと思われる快感

 酒の席で、酔って他人に面倒な絡み方をしたり、飲み過ぎてトイレで戻すほどの状態になったりするのは、

「だらしがない」

こととされるだろうし、周りからの評価も下がることの方が多いだろう(こんなふざけた奴だったのかと見直されることもあるが)。

 しかし、何故かは分からないが、

「だらしがない、最低だ」

といって評価が下がったりするのが気持ち良くて仕方がなかったりする。低評価を受けることがこんなにも興奮を呼ぶものか、と驚くぐらいだ。

 おそらく、それが気持ちよくて仕方のないことにはいろいろな理由が含まれると思うが、ひとつ、このためではないかと思う理由として、

「普段、黙って淡々と日常動作を行っているだけで勝手に高まる評価が私にとって重みになり、早くその重みから解放されたいから、酒の席でめちゃめちゃやっている」

というものが挙げられる。