日常を超日常的に送る

 雑念や怒りなどと同じく、避けようとすればするほど身に迫ってくるものが、

「生活の単調さ」

である。

 単調なリズムは、1日を豪華に彩ろうとすればするほど身近なものとなってくる。それは、派手に努めようとしている人たちが1番自覚していることかもしれない。

 日中の出来事を突飛にすればするほど、起床して後活動し、眠くなったら寝るという一定のリズムが際立ってくる。

 単調さにウンザリさせられているとき、それとは対極にある豪華さに逃げても仕方ない。そうではなくて、

「平穏な日常を、超日常的に送る」

ことで、単調さに自ずからのめり込んでいく、単調さにこちらから溶けていくことが大事だ。

 イヤだからと避けていたはずの単調さも、こちらから身を寄せていくと、それはそれで独特の心地いいリズムを響かせてくれていたのだということに気づける。飽きやすいものが1番飽きにくいのだ。