もっと、家の外にも籠もれる場所を!

 学校生活しかり、ビルなどで働くサラリーマンしかり、よくあれだけの長い時間、籠もる場所を奪われて発狂しないでいられるな、と思う。

 そりゃ、私も学校に行くには行っていたから、きっとそういう状態を経てきたのだとは思うが、そのときは、大体の授業を机に突っ伏し、腕で自前のシェルターを作って籠もることに成功していたからなんとかなっていただけだ。

 大体、自宅に引き上げて、自室に戻ってくるまではひとりきりで籠もることも出来ないなんておかしい。家の外の世界に内側が少なすぎること、籠もれる場所がないことが徒な疲弊を生んでいるのではないか。

 仕事だって、物理的に力を合わせて協力しなければならないものならいざ知らず、パソコン仕事ならば、あんなにも全員が全員を見渡せる状況じゃなくたって良いではないか。あれでは仕事に関係なく疲れるだろう。もっと、ひとりひとりシェルターみたいなものに籠もりながらだって出来るはずだ。

 休憩所だってそうだ。何故あんなにも開けているのだ。もっと個室的な休憩所が増えたって良いはずだ。ワイワイ休憩したい人はそういうスペースで、というように分けられないだろうか。

 家の外にずっといるとやけに疲れるのはこれが原因ではないかと思っている。家に帰るまで開かれっぱなしではたまったもんじゃない。

 もっと、家の外にも籠もれる場所を。籠もるために、わざわざ行きたくもないトイレに行くとかではなく、もっと純粋に、ただ籠もるための場所を。それがあるだけで、随分と楽になるはずだ。