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手が大きい

 手が大きい。やたらに大きい。いや、実際、私の手は小さい。手のひらを合わせて比べっこをしたら、同じ世代の、手の小さな女性とほぼ変わらないというぐらいには小さい。つまり正確に言えば、この頃何故だか知らないが、自分の手を大きく感じてしまっているということだ。

 きっかけは何だったろう。本を読んでいた時だったか。本を支える両の手の大きさがあまりにも不自然に感じられて、本の内容が頭に入ってこなくなったというのが初めだったか。それ以来、手の大きさが気にかかる。

 手よりも明らかに大きなものに接触させているときは大丈夫なのだが、手よりも小さなものを握ったり、手そのものだけを見つめているときはもうダメだ。大き過ぎる。別にそれで何かが困るということもないのだが・・・。

 いつぞやに見た、脳の領域に比例させて人体の各部位の大小を異ならせ、手だけ(厳密にいえば顔も)が不自然に大きく作られている人形のことを思い出した(調べると、あれは、カントリー夫人のホムンクルスというものらしい)。今まさに感覚としてはあのような感じである。