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間違ったまま見たい

 ある人が、あるひとつの方向に関心を寄せているというただそれだけの理由で、その人を全面的に否定し、駄目だとみなすと、その人について大きく間違うということは確かだろう。その方向にばかり網を張って構えていて、神経を過敏にし、そこに入ってくる人には迷いなく失格の烙印を押す。そんな姿勢では、到底人物判断など出来ない。

 ただ、表向きは間違った判断をしているということに気づけていないように見えて、その実、深いところではちゃんと気づいているけれども、あえてその間違った判断を維持したままその人のことを見たいと思っている場合には、

「人物判断が間違っているよ」

という指摘は何の意味もなさなくなる。そんなことは承知で、その間違った判断を自己の都合で利用しているのだから。

 その意図的な判断の間違いを利用して攻撃を繰り広げることに対しては非難が可能だが、

「間違ったままでその人を見たい」

という気持ちそれ自体は、もうどうしようもない。