平等

 ねえ、平等にしましょう。不平等よこれじゃあ・・・。平等、平等、平等。・・・この言葉が明るい響きを伴って胸に迫ってきたことが一度もない。理想とされるもの、美しいもの。しかし実際は、足を引っ張るため、誰もその小さな枠からはみ出させないようにするためにしか使われていない。少なくも私は、そういった場面しか見ていない。平等という言葉を発するその顔に、醜悪の影が付いて回らなかった場面を、見たことがない・・・。