<52>「驚愕の日常性」

 ええ!?と驚いている。ああっ!!と驚いている。それも日常的に、だとしたら、何となくそれは胡散臭いし、多分に誇張されているようにも見えるだろう。しかし私は、常に驚いている。そうなのだ、そう言っただけでは、上記のような発音に伴う表情を作っていることがイメージされるはずだ。そうではなくて、んん・・・と唸るように、ええ・・・と呆然としたように、日々驚いているのだ。きっと傍目には、全く驚いていないようにも見えるだろう、何事にも動じていないようにも見えるだろう。しかし、これだけ毎日々々驚かされていて、その衝撃の数々があまりにも日常的なものになっているので、外目にはただ静かなように映るだけなのだ。