<187>「恣意的」

 それを失ったら終わりだ、というようなものを失って、平気でいるのとそこでは決まっていた。真面目さが順序を解体するという話が私にはよく分かる。建築物には何かの無理がある。何かの図を作る、するとそれに規定される。そんなことは窮屈だと言うよりほかない。めちゃめちゃに拡がって、何も確かめ得ないで、平気でいるようなことは無理だと思うのは、実際にそうなってみないからだ。実に大したことではない。困惑の度は強まるが、強まるなら強まればいい。