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 格上の相手に対して接近した戦いを繰り広げ、しかしあと一歩というところで格上の相手が違いを見せつけ、踏ん張ると、さすがに気持ちが強いですねえ、そこの差がこういった場面で出てしまいます、と言う、本当にそうか? 単純に実力の差が細部で出ただけではないのか。単純に実力の差だと言ってしまえば元も子もない、気持ちの強さ弱さなのだと考えていれば、気の持ちようでこれから先どうにかなると思える・・・。しかし、それだけ張りつめた展開で、気持ちを強く持ってさえいれば形勢を逆転できるほど、勝負事の世界は甘くないと思う。単純な、それこそ元も子もない実力の差が、そういう最後のところの少しの差を分けるのではないか。そういうところでこそ地力が物を言うのではないか。むろん、気持ちが弱くて(前にも言ったように、気持ちの強さ弱さなどという物言い自体が随分曖昧なものであると思うのだが)いいという訳ではないと思うが、それがメインではないと思う。