<258>

 案内人が先に立つ。一切こちらに目もくれないことで、残された時間が短いことを示していた。まさかその相手が私だとは・・・。大袈裟なリアクションに、彼我から違和が即座に差し込まれ、静まり切った時間に傾げた小首がなだれこむ。一羽の鳥は尋常な速さを持った。立ち去る前、どうにも飛ぶことを永久に控えたように見えたのは何故なのか。それは私を案内するためだった。道が混み合うことを警戒する。何ひとつとして落としていくことのないものに非常な懐かしさを覚えた。