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 青やかに、朝まだき風の群れが、不都合に目覚めをそそのかすと、しばらくして戻っていく。長い確認が、穏やかさを植えつけつつ奪い去ることを予感する。ここは私の眠るところではない。

 丁寧に暗さを抜かれた空が、一体となって誘い出す。遠慮がちにびゅうびゅうと、風の案内はあくまでも低いところを走った。網戸を引いた手は、まるで戻ることを検討していないかのような軽さで。

 おおという挨拶の響きが、がらんがらんと木々の固まりを揺らす。眠り際、見られる景色の落ち着いた、暗さを持った露骨な動きは・・・。