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 べーべらべら流れる音を聴きながら、こちらはこちらで勝手に動き出しているのが心地良いので、たとえば内容を隅から隅まで叩き込めたからといってそれで楽しみも最大になるかといえば微妙なところなのであるむしろ、そうすることで、そう緊張することで、楽しさの度合は減ってしまうと言えるかもしれない。

 だから、同じ場所に固定されていさえしなければ延々と話を聞いていたって大丈夫。そうあの固定が、動き回ってはダメよ、めっ!が苦しさを育てる。話に関係すること、別に関係しないことを何か掴んで、自分の頭が動き始めたら、それに合わせてぶつぶつうろうろ足も使って動き回れるようにしていなければ。満足するのはその場で一番喋っていた人だという話を思い出す。だから、同じ場所でただ何かを聴いているのは我慢だと思わない場合は別にいいのであるが。なるほど我慢のようだぞ?と感じてしまったのならばいっそ、一度ロビーなどへ出て行って歩き回って喋ってからまた気が向いたときに戻ればいいのではないだろうか、などと。