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 惑いであるもの、その中心に、強かな私が映るはずもなかったが、その歩みという歩み、前進に次ぐ前進が、ひたすら全体として現れ、また、部分を掴みあぐねるなかで、混濁の中心に光るものは、滑らかな目。平たい、冷たい・・・。ああ、全身という固定が煩わしく、ただ、流れ、流れ、豊かに溢れるものたちの、あとで見る、またとない風景を・・・。

 緊張した視線の先にいて、素知らぬ穏やかさを匂わせる。だんだんに暖かくなり、夢となり、人が絶え、閑散とした空気にひとつの呼吸が触れ、何やらかや鳴るところ、ここで、膨らましやな後退、あくまで静かに、静やかに見ている、それが、動揺するものの願いとなる・・・。