<475>「無意味な朝を読む」

 少し前を急ぎ、なだらかな坂より染みて、さらに、さらに。ひとつの無警戒、ひとつの無関心が、緊張を見ててさらに、さらに。まだ、残った風景を回収するには足りないから、まさに、ここが、挨拶でも並走でもない場所だったんだ。

 何故なら、僕を見る。そうして決意が、無意味な朝を読む。ひとつ、ふたつ・・・。遠くまでをいちどきに暮らすのに、ここは、いまひとつの温度が足りない。ただ、泥酔と同じ景色を、ここに、まさか、招び込んでいて、回転する夢を、全体のうちに追い詰める。いやはや、これが、後方に捨てられたもの、そのものだとしたら・・・。

 ただし必然に舞い上がる時は、焦り、惑い、晴れやかな笑いを斥け、黙したものどもは今にも行く。明日、また突然、ここで唸り声を上げるとも知れず、上げかねるとも知れず、ドドド、おとなしいここまでを見せる。ふたり、ひとつ、余計、通し、またの、機会に、機会に・・・。