<570>「溜まる」

 切なさが私の代わりをする。切なさが私の代わりを二度三度と務めていて、呼び声と言えば、今はまだここにない。

 遠くの休みから今までの声が聞こえ、今度また同じようにして眠っている。軽く震えると、それぞれがまた不可欠を歌い出す。どうどう、それそれ。君はここからこれを、臆病だと考えて、いやあ、そこへ座ったっきりじゃいけないよ、そこへ座ったまんまではならないのだよ。黙ったままで運動が、そのまたあなたであることを、ひとつひとつ周囲にこぼしていかなくてはならないからさ。

 落ち着いて、これは眺めだけの問題ではない。あとからあとから君の態度が本当らしくまたその空間を舐めるなら、ひとつ、ここでわだかまることにしよう。なに、早急であればあるだけ、ちゃんとおかしくなることを約束しよう。巧みな動きの何もかも、必ずしも面白くなるように、ひとつここで約束しよう。