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 一昨日その眠たさと噛み合い始めた場所から、飛び飛びの記憶を頼りに全体像を結んでゆく。訪ねる方法はそれしかない。そういえばただゆっくりと歩いている時間はどこかに放っておかれ、いつどこで出会ったのかふたり、視界を鮮やかに飾るふたり、このまま、笑わないで居る必要があるの、とでも言いたげに、ふたりがそれぞれの色を瞳に映して、あれやこれやが、平生の意識を取り戻してゆく。いや、私はこんな意識を知りません。振り返ることだけは避け、散らばったものは散らばったまま、音もある空気もある内緒で探した場所だけでなく、またその探索に何らの労苦もなく、維持してもいず、勝手に出来上がってまた印象を消すのか残すのか。頑なにはいろい色を保っている。おとなしいじゃないか。そこに休みに来ているのだろうか。私がここへ来るのに何らかのきっかけとリズムが必要なのだろうか。これからの遠くのためのよう。