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 ひとつのものといつもいるのよ。つまみあげるだけつまみあげて、ひとつのものと、いつも。通りを目一杯に渡り、なかなか現れないだけと割り切って、退屈なら二度三度とまた鮮やかに巡って、部分という部分を起こして、また太くなり、きっといつもそこで当たり前に止められていたものさえも一緒にこの道をゆくと考えるだけでまた増えて、そこはかつて丸い細いものがずっとずーっといつまでも通っていた。しかし今そんなことを言われましてもそんな記憶はありません知りません。構わず進んで、あなたもだいぶんあたたかいのでしょうけど、私だってあっちへいったりこっちへいったりしますから、時折挟まる不愉快のことは大目に見て、いや、ほとんど見ないで、いや、過程のひとつとして大事にして、ああこれは日常なのだとも考えて、恥ずかしげもなくまたその色を大胆にここへ映して。