<654>「夕方に掬う」

 かなり、いつもの、遠慮。これも現在、一言で済む、と、高い難しい、別れ目の前で、蓋し、蓋をあちこちから集め、て、い、る。はねまわっている。

 はねまわっている、また叶っている。何が、何とや、ら次々、次々、肩口、窓にも口があり、一時期、ふた文字、みたか快晴の、ひと吹き。

 またもし、空転が笑顔と並ぶなら、私は、別れを奇妙な懐かしさで迎えるだろう。そのときの振舞いは、いちいち混濁していた雰囲気に似ていて、去るのは全体調にとっての若々しい夢なのだ。あたら感動するものとも、もともと、音とともに去なば、ある、ひと掬いの、夕方までに、ならされた辺りの輝き。

 彼方から数えられなかった挨拶とともにあれかしこい響き。