<704>「無数の点の応え」

 外側に現れて来たと言うべきか、外側だけで反応していると言うべきか。それこそ無数の反応、嘘みたいな落ち着きと裏表になったいくつもの反応が、各々、湧き上がる場所を確かめている。

 いや、それはもう場所である。入れ替わる隙を常にうかがっていたのだ。しかし、急だから驚いて、精一杯イヤイヤをしたようにも思える。妥協は点で固まる、点はにじむ、点は色を持つ。見受けられるあれこれ、あちらこちら、で、静か、

「こんなことで、起こそうと望む者ではない」

 いつもムキに呼吸になっている。絶え間なくこぼれてゆくのを防ぎ止めるため、痛々しさとともに点になる、点は増す。見た通りの悪さであったり、良い、その経過であったりする。動揺は遅れている。とうに過ぎている。