<738>「影から触る」

 横に似て、開ける。重なり方、私に似て、授ける。ゆけばゆくほど見えてくるもの、無数に弾けてるだけでかすれる。からからとゆすれてる。ふいにきまぐれる。どうか、抱えてゆけるだけの声、そこでひらく。

 頭、から違わい。頭、から違うって、態度の後ろで夢を打つ。かげから不思議を触る人、このごろところ極端に増え、ひどく疲れて見失った。はは、ははは、あつくてよく似た湯気よまた。

 勇敢さあ勇敢だい。嘘と、いっしょに動く癖。まだある、どこから、普通の、これといってうごめき。くるよ、まだと、くるよりも先、大胆に連れ去って、移ろう、低くたたみこんだ景観のなかで動ける。