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 ひとつところに留まっていなければならないような顔をしている。しかし、私と外とは関係だ。何か訳の分からぬ動きの出てきたときに、そこから少しずつズラしていく必要がある。それはつまり戻すということだ。戻す、と言っても、ゴールに戻すということではなく、許容出来る揺れの場所までズラしていく、ということだ。

 何も手を施さないとき、壊れているならば、それは壊れているより仕方のないものなのではないか、というおかしな考えが、別におかしいとも思われないまま私のなかを頻繁に通ってゆく。私が、諸々から分離されたかたまりのひとつだというのは、間違った考えだ。外との関係、諸々の関係とともに動いているものだから、この場の揺れがより良いものとなるような試みを持つことは、何にもおかしなことではない。つまり、揺れなければならないのである。今というところ特有の壊れ方をしているのなら、今というところにある方法を、引っ張り出してくるのが普通だったのだ。