<792>「タンジェント」

 タンジェントはささやいた

 タンジェントは静かな鐘の音を聞いた・・・

 タンジェント、私はあなたを踊ったのだ

ざわめきがここまで届いている

 タンジェントには記憶がない

 タンジェントのことが私にはよく分かる

 タンジェント、綺麗さを失ってはならない

 タンジェント、不要なときの嘔吐をいつまでも憶えていてほしい

 タンジェント、生の手で時間に触れてほしい

 

 タンジェントは影に隠れた

 

 タンジェントには特別の考えがこもる

 タンジェント、我を忘れろ

二重写し、そこから下へ、放り出した種

 タンジェントのなかに映る夢

 タンジェントは笑顔で追いかける

 タンジェント、タンジェント

 タンジェントが何かを考えてほしい

 タンジェントをくれる

 タンジェントは普通に見えている

 タンジェント、タンジェント

 タンジェントの隣でタンジェントに似る私

もうこのままではタンジェント以外あり得ない

 タンジェントはそう

 タンジェントたれ

 タンジェントは物を考えて続きを告げる

続きもの、おそらくタンジェントの

 タンジェントから先の

 タンジェントは汚いとか綺麗ではない

ますますタンジェントである(いやはや)

このまま、どうかすると、夢にタンジェントが出るのだろうか

 簡単でしょ

 そうだよ

何故ってタンジェントそれから風景

 タンジェントらしさのなかで

 タンジェント、タンジェント

 ふたりは

 単純なステップのなかにいる