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 嬉(キ)、嬉(キ)、嬉(キ)。九(ク)、九(ク)、九(ク)。

 鳥の目を少ししたあなたは、私の言葉をいつもより少なく数えている。

 嬉(キ)、嬉(キ)、嬉(キ)。嬉(キ)、嬉(キ)、嬉(キ)。

 絢爛な衣装の下(した)に、あなたが言(こと)を差し伸べる、その仕方! 私はいつまでも宇宙の次にくる。

 とおせんぼゥ、と、ひとり。過去‐わたしがひらく。わたしの口のなかへ記憶は列をなし怒涛のように押し寄せる。ああ、わたしが発音を曜日ごとに変える、するとテンポは目覚める。遠くで沸き上がる水の他愛ないお喋り、揺れただよう、とおせんぼゥは遥か彼方へ!

 嬉(キ)、嬉(キ)。嬉(キ)嬉(キ)嬉(キ)嬉(キ)嬉(キ)。

 遠のいてゆくしわざの、あくまで忍び込んだ一秒に、きっと私は招待されており、祝福は鐘(かね)と鐘(かね)とのあいだに一種、戸惑いを見せる。

 音(おと)的な性格形成(あるいはリズムの生成)の全てに、私は奇妙なためらいを残し、なおも音(おと)は列をなすだろう。あの遠くの、得体の知れない私の耳に、いつか届かせるために!

 順序を笑ってくれ! 私は快晴の挨拶に対する返答を知らない。まず歩行が、明らかなまでに歩行が、私の全風景を構成している・・・(冷や汗をかけばいいのだろうか・・・)。

 とんだ語らいが私に触れたものだ。私は指の感触的であることをやめない・・・と、緑色の文字が途方もなく吹き出してくる。

「一体、誰がこんなところへ浴びるんです?」

 浴びるんじゃない、私は既に言(こと)のなかへくるまれたことを知ればよい。