<972>「まどう、ひ」

 まどらいヒ

 いずれにせよ、深くわたしは喉をためらう

 そは叫び声

 冷静に諭した

 ときおりうかがいみることの出来る

 遅れて名は浮かぶ

 みずからが指し、みずからがくるむ

 そこに名前は・・・

 はるかなヒ

 ひと 意識

 なにげないささやき

 あたしの回転に関すること

 もののまろび もののまどろみ

 あたしがた近づく

 うずく

 それにあたるヒ

 あらたに響き

 からみ、勘違い

 ゆくえは濁っている

 あらたにただの肌の触(ふ)れている

 ふふ

 たまさかあどけなさ

 覚悟 笑い 軽やかさと、からまり

 マダ、小さなヒを口のなかであたためておく

 それに動じる

 ものがなしいうた

 どんちゃかどんちゃか過ぐ、

 そして色濃い

 かたわらになにか、わたしのはたいてきたものが

 まどらうヒのなかを覗き込む、