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 かなり鳴る、それも、鳴る。

 ひとりで目を逸らしていた。

 ところがひとりで聞いていた。

 言葉は誰か。

 間際に鮮やかに跳ねる。

 潤いと音(ね)、、

 あるいは長話、

 ひとが再考し再考し再考し溢れる。

 耳元で鳴る、

 壁にもたれかかりぼぉぼぅぼ、トしていた。

 わからない、

 わずかでも現実が現実らしくしたたれてくる、

 その話、

 わたしはうなずく、あくまでうなずく

 誰が鳴っているのかは分からない、

 ただ通るためのそと、雨が新しい、、

 ただ帰るためのみち、そとが新しい。

 その響きは忘れがたい

 まるくひろがるのだから、

 うたたねのなかに言語が落ちる、

 目覚めるとわたしは言葉にぶつかっていた、

 なにをか鳴ってみる、

 あちらこちら

 どぅんと響く、、

 過ぎた音(おと)‐見、立ち上がってくる、

 ああ、そうか、そうかそうかそうでした。