<1121>「等速の鈍さの日」

 等速の日は日。

 面影 また普通の歩行路。

 揺るぎない。

 いつのまにか浮かんでいたこと。

 おそれ ただ不明にかかりあい。

 弾む 日は平然としている。

 動揺の容れ物。 移動が高速でないこと。

 知らんかしら。

 ある枝分かれの根のものとしての今。

 誰かしらん。

 鈍い、鈍いその表情の、変化の兆しを見ていようと思う。

 が、どこからが別の一日か分からず、とっくにほかの行為のなかにまるまっていた。

 同じカフェ 同じコーヒー

 着座 払われた

 わたしの役割は、当惑する時間だ。

 歩速 歩速ごとの明日。

 当惑するカフェ、 呆けた息。

 今また微妙なタイミングにあったこと。

 知人、知人の変速

 われながら知りおうた日の透かし、

 そこに明らかな驚きはなく

 ただに緑の葉、ただに緑の頑固なまでの固さだった。

 どこからか そぶりを容れ、そぶりを容れ、重ねて日を閉じる。