けぶっていて、前がよく見えない。
穴か 穴か、穴なのか。
車輪の回転、息、身体が重い。
ひそかに繰り返しのなかに入(い)る。
誰だ、誰だ、誰だ、
この道はどこへ響く。
昨日まで何の音もなく静かに沈んでいたところ。
珠を次から次へ送る。触る。
速い。速い。これはわたしの知っているペースではない。
途中で、心地よく、その繰り返しが分からなくなり、
足を離す。まだ回っている。
これはどこまでも停止することがないのだ。
ふと気づくともう漕ぎ出だしている。
穴か、穴なのか、見たこともない。
けぶっている。今日は雨なのか。
岩であり、岩であり、岩である。
頭上にけたたましい音が続く。
頭上にはただひんやりとした岩の天井が続くだけだ。
どこにいるのか。
どこまで声を繰り返せるのだろう。
道と、道と、道と、服があり、連なり、車輪は回り、一本の線になり、
投げやりに唱えている。わたしの数がどこへゆくのかも分からない。
後はただ運動をするだけだ。
身体がまた繰り返す。
身体がまた傾いていく。
ひとつ、戻ってひとつ、また戻ってひとつ、ひとつ、ひとつ。
足だ、足だ、足だ。
あるいはただ円、ただ円、円のなかで言い、言い、言い、唱え、唱えし、
道が分かる。朝の場面にいま再び集合している。
一日目が終わっていた。途方もなく、一日目が終わっている。
ただ中空を見つめ、だらりとし、回転の名残りが身体に混ざる。
食べているもの、飲んでいるもの、座るもの、眠るもの、
身体がひんやりと涼しく、頭がぐぁん、、と鳴っている。
一体この運動は何だろう。
岩が見える、けぶっている。
誰もいない中継地点を見つめ、離れては思い出し、忘れ、涼しい眠りに就く。
身体から回転がとれていく。
投げ出す、、
ゆるやかに渦の姿をす、