<1161>「未生の色艶」

 日時、夢起く。

 転がり込む。

 さて、いわばいわばどうしたものか。

 ものからものへ、

 姿から姿へ、

 とく、移り移りほどける。

 

 時日、色めく。

 裾軽く触れてき、風、風、風。

 未生の艶や、跳ね広がる。

 

 えんえんやらや えんやらや

 笑い歌われはぜにはぜ、華やぎ華やぎ暮れていく。

 

 名は何なむならむ何なんと、

 そはそは未生。 そは未生。

 一となり、一となるかな、よう、よう、よう・・・

 ようときて出た。ようと出た。

 おまさん、おまさんおまさんが、ここへ出でたよ足元へ、ようと出でたよ、おまさんが、

 

 でんでこやらね でんやらね

 未生を何と、 思いまさあ、

 あなたのそばへ、でんやらねえっ

 あなたのそばへ、でんやらねえ・・・

 

 、、さんざ干し、さんざかわき出でた、

 声がした。声がした。確かにそうだ。

 赤色の火は切なく、

 赤色の流れは激しく、、

 

 おおい、おまさんよ、

 わたしが誰だか知っているか、

 わたしが駆け、過ぎるに違いない道を、

 未詳の揺れを、

 

 揺れい、揺れい、持て、持て、

 灯ィが消えまさあ、ねえ・・・

 ゆらしょ ゆらしょ

 ここは暗いでしょう

 ここは寒いでしょう、ねえ、

 どこを見んとやら どこをどこを見んとやら、

 ほうらまたはぜた、あらあちら、あらそちら、おほ、おほ、

 

 あんさんは乱暴の子どもです。

 ですから、そのことをよく憶えておいで、ね、ね、

 そしたら、明日からあなたの眼を開(あ)いてあげまんしょ、ねえ、そうでしょ、おほ、おほ、

 

 ここは暗いでしょう

 囃子が聴こえましたか? それは良かった。

 ここは寒いでしょう、、

 でんでこやら、でんやらと、あなたが招ばれるのでしょう、

 さあ見た、さあ見た、おほほ、ほほ、

 ここは暗いでしょう

 ここは寒いでしょう、

 あんさんは乱暴の子ですから、ほら、灯ィさん消えますといけない・・・