<1239>「文字を放り、」

 あのような視線を持ちひきりなしに伝えていること、、

 混線のなかに透明な音が鳴り、、

 どこの誰かも分からなくなったままそこへ僅かに立っていた、、

 

 あたしはどんな言(げん)を置いてそれで紛れていくとするのだろう、

 あんまりぼうやりとしてきてそれでは眠りたくないのだが、

 事実身振りがあざやかに駆け、、

 それ以上をうたい、

 しばらく静まったままでいる、、

 しばらくそのネヲカラダノナカニウけてただ粒のかたち‐それも香りを発し続けルモノノカタチソレハソノママサンジようとする、

 しばらく散じようとする、、

 あたしは一切ではナイノニ一切ではあるのですが、、

 勝手に置いて出てくる訳にはゆかぬのですから、

 それ相応の音を出だしてまたさわがしく見せているのですから、

 

 レター、、

 レターとはまたどういう、

 ココにモンジヲヒトリデ打っテでることで見事にそのなかの流れが光るので、

 あたしはほんとうにもう見えないくらいに目を、小さく細くして、、

 あとはただ身体のなかに勝手かきまわる音をきくだけです、、

 あとは静かに視線をオロシテミテモビくともしないものを、祭りの 異様な熱をひとりでもらってきて呆然と、ただ眺めているだけなのです、、

 そこへまたなにか空間という考えが入ってくる、、

 空洞へひとりが響いています、、

 どれがそこへ響き合い、また顔を出したものか、思案したものか、どうか、

 分からないけれどもそっくり見えている、、

 そっくり見えているものの姿はある、、

 ただぼうやり放(ホウ)って、

 まだ尋常緊張した視線を投げているけれども、

 これに器を満たしてくる傾きがあるとは一体どういうことでしょう、、

 あんまり交歓して、

 ヨロコンデイルモノデスカラ(ネ)、

 そんだけ表情をうちにうちにするすると滑らしおろしていって全く燃焼の音だけが残る、、

 それは光であり得‐ただぼうやりと視線を放(ホウ)るだけである、、

 あんまりその姿は晴れているように見えない、、

 小さな記憶のなかでいつまでも沸騰するものの身振りを、、

 そんだけきき続けているのだとは思える、、

 かたりの線がなにか、文字を押し、、

 ぺた、ぺたとはりついたまましばらく消えないでいる、、

 ともあれ、明けた日のなかを剥がれ、、

 暗い熱を持って動く、、

 あれはただのひろがりとも思えようでしょう、

 少しかきましている、、

 ひとりで、困難な肌のなかに手を突っ込んでいく、、

 触れているものかどうか、

 あるいはさわぎが手に触れていることと、

 おなじ、

 僅かな匂いともなにとも思えぬものにそっくり手をつけてみている、、