<1500>「粘、自微、粘粘と」

 自自、微微微、、

 微たり微たりなどやや、そこいら、まったく静かに垂れているのでしょうとして、、

 その、隙間、、

 言葉に、隙間から、徐々に吹いてくるの、、

 とっても、それは、吹いてきて、、

 身体が微々、と揺る、

 揺るところのもの、遠方、遠路に、、

 そのまま、、人間をあわせ、

 あらわれたままでそれは肌だなにだといい、

 そのなかへ、

 微々たれ、だらりだらりと飛び込んでゆくの、、

 飛び込んでゆくものに諸方の香がまといつく、、

 まといついた香のなかで、一言よ、、

 一言、一言、、

 がたらり、微と微という動きをそこへあわせ、、

 あらわれたら流る、、

 流るものもののなかで今の姿を、集めて、、

 いると思う、、姿と、

 身の、、

 

 身のあわせ、、

 これだから未量であってもはじけてはばかられないところへ、、

 ものが、ものが、滑り出でてやまない、

 身のさなかにさっとうしてやまない、さえぎられない、

 うらに、という、

 身の持ち合わせているものの、もっと、うらにという、、

 そこからただ微、、だらだと諸方へ、、

 しかし渦を巻き、

 しかし呼吸音がその後方まで響く、

 そうまでして響き合っている、

 のを、いくつもいくつも集め、

 集めたまま、きいているのかいのなどの、

 やはり仕草、、

 

 やはり身の仕方にだだらと自、微々たるものが、

 ゆったり、ゆったりと、、音も立てずにたまっていき、、

 そこで僅かに揺る、揺りながらでいちにん、

 いちにんともなにとも、、

 ふきあげてやまない凝集の、形、、

 凝集の姿、、

 まちまちの身体へおりていって、、

 まちまちに離れ、、

 その、粘、自、粘粘としたなかを伝われ、、

 今そのような響きが続き、、

 もうそのまま身をもち、とたまるたまるままにせ、とすると、

 これはやはり香、というものがぐるりを巡らざるを得ない、

 とひとことする、ひとこえする、、

 態、それから粘、、自自、微にいり、

 よくかきましてくれるだなどの香をここへ招ばい込む、、

 ぼんやりと招ばい込む、、

 あたしはただこの肌の裏返りの諸々、

 自たる流れをまともに受けて、、

 招ばい込む、、

 身のところどころ垂れて、

 そこへ、

<1499>「青い時刻」

 青い時刻のなかに突然当たり前のようにして、、

 あらわれた、、肌の、

 その身を揉み合わせた、仕草、、

 どこからどうのびてゆくのかが、さらに、感得されにくい、、

 なにから、なにまで、リズムから、リズムまで、、

 ここを打って、、

 ここをひらく、

 どこから、どこまで、どう出でて、どう継ぐ、

 息をはらった方向に、、

 そのまま過ぎていく、

 時間を営む、

 時間を営み、、時間を営む、、

 ひょっとすると、身体はその、色合いのなかに、

 まぎれて、、

 ふたつかみっつ、そこらに違いない、呼吸を、、

 今この身のところへ、、

 あらわしては走る、、

 あらわしては、すみやかに、、

 

 青く照り映えて、、

 うたがいの姿などが静かに、

 そこの角ですっと消えてはいる、、

 リズムが映えて、、

 そのまま、青く、見えなくなる、

 無言で続く、、

 無言ではればれとする、、

 そのなかに一歩、一歩とまぎれていった、、

 速度を落として、、

 だらり、と身全体をそこの時間に刷いてきた、、

 生きていると、、そこの時間に刷いている、

 長くあれる、、

 

 ひょっとすると、、その時刻は青色に、ぼうと光るかもしれない、

 そこで呼吸が緩慢に、だらりと垂れて、、

 上手く付着したあと、

 内的に、独自なかかわりを見せ続ける限りは、、

 その、音のない、、風の中で何度も生まれていた、

 私も、

 まったく知ることのない人も、、

 浮かびあがって、そこで、、きちん、きちんと、、

 はれやかであった、、

 はれやかであるものものの、きちんきちんと響く、、

 私はただ、その揺れて、、いくらか波を同じうしながら、、

 狭間に、なにほどにか、生きているだけで、、

 ひょっとすると、、その時間と、交歓は、

 長く垂れて、、

 肌全体を、覆い切っているのかもしらない、、

 しらない呼吸も、なにも、、

 たしかに照り映えた日も、

 ほとんど全て、

 ほとんど全てがここへ身をあらわすのかもしらない、、

 などと、

 呼吸の方へ向けて声を掛けながら、、

 歩はまた歩となり、

 招ばい込み、、

 まなかの仕草へ、、いまのところへかえっている、、

<1498>「物量、び、びいん」

 なにか、ちょうど、向こうの方に、様々の香が続き、

 そこを立って見つめた、ひとりと、、

 なにか、風が上手く巡り、

 そのまま、長く、空気へ、、

 ひとりひとり、、

 そこに同じような呼吸をあらはしてはましろに、

 ましろに去り、

 去りながら立ち上がってくる、、

 方途をさらに遠くへ、

 立ち上がってくると見えて、まま、より遠く、

 遠くへ、、

 ひとつの指で触れて、、

 ひとつの指で触れたあとにあれはただじんとした響き、

 をそのままうちに持つだけだ、、

 だから身体がいろいろな方途で鳴っている、

 その時間に、、

 ひとりの指で順に入っていくのを見とどける、、

 あれはなにかどよめく、

 あれはなにか声の中にもまた声という響きがある、

 なにごとかそこを駆けてゆくんだろうか、、

 ふわふわと浮かびその響きに、、

 身をただもうもたれかけさせて、

 身も知らないで、、

 まるで遠くから奥へ、、

 そのまま、少し揺れ転じて、

 伝わってくるんだの、なにだのから、、

 肌を移す、、

 

 道理のなかにあわいげなあなたが映る、それは、

 映るには映る、

 かども、けれども、さっとうし、さっとうし、、

 身も離れ切ったままで、

 さっとうし、、 

 遠くのうたいに身体をかける、、

 どんなにかはなやかではれやかか知らないけども、

 どんなでも、、

 ここを巡るだけの物量が徐々に徐々に波を打ってくるんだ、

 その波に触れて来た、肌が、

 姿を移すのに、

 一言、一言とまた、、歩行のたびに、はき出し始め、

 そこへ思いのまま、転がる、、

 わたしは質と波とがそのとき瞬間を変えて、、

 だり、だだりと全く様子を移してしまうところに、いた、、

 声がただびいんとしびれ始める、、

 なにか、一声、一声が、結びつけられ、どこへやも、どこへやらも、

 えらまず、進み、、

 そのまま肌という肌を外側から包んでしまい、、

 ひらけた、ところに、、姿が、、

 まどうように、、

 日は日でそこに様子をして、あっけなくひらいたままであるという話とともに、、

 過ごし、、

 はて、徐々に混ざっていく過程なのか、どうかと、、

 また、しかし、えらく遠方であるに違いないものを、、

 どっか、どっか、どっかり、さて、はて、腰を据え、

 はてしのないところへ身を移したものだな、

 これは、ものだな、、物量だな、生きていると、、

 ト、ひとりの声がたくみに空間に鳴っている、

 確かめる仕草の、ひとつ、ひとつに、

 まともに陽が当たっていて、なにだろう、、

 これは、いったい、、どこから続いたら、このような声を立ち上げているんだ、、

 なんという、、また重なる、、また跳ねるもの、

 ものだな、物量だな、、という囁き、

 

 一度その場所へ指を連れて立ってみたらよいでしょう、

 と、

 感興デナシ、愉快げデナシ、

 ただ、そこは、、ふらっとといいあわせるのも、まったく拒まれるほどにそこにいるから、、

 私も、当惑というものを、、少し奪われたところにいる、、

 誰が、そこにいるのか、、きいたところでは、僅かにも、分からないさまを持って、、

 声を掛け、

 手のひらをこの場に掛けてまったく陽を含んだままにしているぞ、

 それは、姿で、意気込むのではないから、、

 角度を変えるたびに、

 光り方も変わって、、

 流れて、、

 あたしの肌を通る頃にまたものだな、物量だな、、

 という、、

 なにか、無口な、全部を語ったから私は無口ではない、

 という、巡り方の、、

 全部と、語り得るということが奇妙に矛盾する、、

 風のなかにはいった、、

 ぼうぼうばくとして続いた、続いた、、

<1497>「宇宙の午後」

 

  宇宙の午後

 

 あなた、それって、どこなの?

 うん、少し前の時間、

 少し、前の?

 うん、少し前の、少し前の時間と、私って、少し格闘していたんだと思う、、

 少し前の時間と、あなたが?

 うん、そう、

 それって、少し宇宙なの?

 なにが、

 宇宙の午後でしょう?

 宇宙の、午後?

 そう、宇宙の午後なの。

 いや、なんだろう、そんなもの、初めて聞いた、

 そうでしょう、私だって、初めて言ったもの、

 そうか、そうか、

 ね、宇宙の午後と、あなたって、少し格闘してた、

 少し前の時間と、宇宙の午後と、、

 あなたって格闘的なの?

 いや、私は宇宙の午後の方を選ぶさ、、

 そうね、だって、少し前の時間に、あなたって、そのまま、宇宙の午後に乗ったもの、

 いやだなあ、そんなこと、初めてきいたよ、

 だって

 「はじめて言ったもの!」

 なんだか、宇宙の午後って、少し手前で、少しあたたかいね、

 そうでしょう、少し、身体が触れてるって、そう思うよね、

 私、宇宙の午後かなあ、

 とてもそう、とてもそうなの、、

 少し前の、宇宙の午後に、

<1496>「拍子と訪問」

 私が拍子に合わせて、

 ぞろ、ぞろ、ぞろと、、

 おとなう、、より、はなやかなあの空気に、

 身体ごとはいっていく、、

 なにと、なにという言葉が当たるが、、

 そこに身をのべ、、

 大胆なうたいがぞろぞろ、

 ぞろぞろと続くものね、

 いくつもの、複数の、、表情を合わせ、

 いま、たしかに音が重なり、、

 複数線の集まる、、ちょうどまったいらなところで、、

 どうにかあれうたう、、

 私は拍子を合わせて、

 静かにそのなかほどにいる、、

 

 身もかるやか、香りも、もはや、、

 空間にこれだけのうたいの姿をひらき、、

 どのように進まれるか、という、、

 声の名残りを、、

 混ぜて、混ぜ、それは諸方へ歩んだまま、、

 うたいを繰り返している、、

 うたいを繰り返している姿勢のまま、その場へ、、

 身がほぐれて漏れて来だす、

 その姿をば、 こちらからこちらへ、、

 あのなか、遠のきの、揺らめきのなか、

 こちらからこちらへ、、

 ぞろぞろと連れていきながら、、

 当たる、当たる、、身もただ激しい、、

 この激したなかへまっすぐに身をのべて、、

 おとなうものの姿、不明の、、

 あらわれてはまた消える姿、、

 そこへぞろぞろ、ぞろぞろと、、手並み、、

 数々の、手、手、、

 あたしは拍子を合わせて、、

 揺らぐ、揺らぐ、光った、揺らぐ、

 

 声にまともにぞろり、、

 身もぞろぞろと、、うたい、、

 端から端、こちらからこちらへ、、

 無窮、夜の中を、、

 いくつもの日の、それとの肌合わせ、を、、

 間近に感じられるもまた、、

 間遠であるという理解もまた、

 あたしの中に、

 すみやかに走るけれども、、

 すみやかにうたいがはいっていて止まないけれども、、

 その身の照れた仕草、、

 本当にはなやいだ空域、その下方の、

 あたたかであるところで、、

 もっと以前、、まだ、分かれてゆく前に、、

 もごもごもと身などの勢いが、絡み合っていて、、

 そこからどうしたって湧いた、、

 これがほとんど長い時刻になると知って、、

 肌の一切を、、

 そこからの姿の一切を、、

 深く、深く浸けていたように思える、、

<1495>「水は、生きてだっていられる」

 私は、そうして、黙って手のひらに、水を乗せました、、

 戸惑い、

 それらは、それらで、こぼれて、、

 どこまでも落下する、、

 一切が、見事に湧き出している地点の、、

 見事に横を通って、、

 落下してゆきました、、

 その仕草に声を掛けて、、

 はあ、なにか、、新しい諸相の、現れを、、

 肌に感じていたところのもの、、

 そのたたり、たたり、と続いた、一連の動きの、、

 所作、、

 見事に打たれて、、気持ちがのびやかに、、

 よく水がはいるところへ、、

 息を集めて、

 よく循環する、、

 よく循環するのに、ひそかに肌を合わせて、、

 容れていた、

 

 はい、はい、

 ・・・、ははあ、、

 すると、この水から、先へ抜けて、そのころ、そのまま、それらから、

 等しくしぶきがあがり、、

 見ている、線を捉え、、

 熱を捉え、

 どうしたって沸騰するように生きているところを捉え、

 なだれこみ、、

 ひとつの仕草、、

 ひとつの過激を、

 口にくわえたままでまた循環する、、

 あわのような出来事、

 あわのようなひとつの瞬間を、、

 水が捉える、

 

 仕草を向こうにして、

 長く、鳴り続けている身体、その真正面を、、

 長く、長く呼吸して、

 呼吸していて、ところどころから漏ること、、

 いっぱいに溜まり出して、隙間から、

 だだらと垂れること、、

 を目撃した、生きてだっていられる、、

 この空域に、生きてだっていられる、

 漏れたもの、と諸方が、

 ふたつに分かれて、

 お互いに、呼吸し合っていると思う、、

 空気が、違うもの、、

 どうか、こうか、、でらり、

 ト熱が、

 皮膚を打ち、集中線、真んまなかへ、でらり、

 ト熱が、、

 たくわえ、激しく、、身体を揺らしたままに、なっている、、

 のを、ト、

 もろもろを、そのように、とかしめて、、

 はらはら、と、うつり、だらり、、

 ト、、生きている姿、に、何事も映る、、

<1494>「渦のなかの通りを探る」

 そのたがいのあらわれをまた流せ、

 肩口から足の先きへ、、

 びび、びりと振り、そのまま、、

 また打って、かやせ、そちらからそちら、、

 ただたがいちがいにふらふらと揺れながら、、

 思いある、、

 どどうと打つもの、思いある、、

 その真正面、、伝うもの、

 だから身体を容れて、伝え、

 ものをつかまえて、、

 どんと跳ね、跳ね、、こちら側へ、

 順次渡り、

 そのさまの姿の振り来かた、、

 あたまのうえへ順次くだってくるしかたに、、

 ひとつの線たる手をひきのばし、、

 どうと触れていたらいいと思う、、

 なにと湧き、

 なにと湧き上がった姿のままで、、

 

 通り、

 通りを数えてゆく人、

 たがいちがいの声をそのなかほどへ浮かばせ、、

 浮かばせながらゆるやかになり、

 ゆるやかになりながら手をすらトすらト伝う、

 その紋様を見せて、いくつも、、

 はたりはたりはたりト、

 香もまぐわって来ながら、、

 またそこへ黙ってなだれこみながら、、

 勢い、

 ちょうど下方で渦巻くところ、、

 どどと音立ててさわがしく生きているところへ、、

 順次渡り、

 順次入っていく、、

 心地という心地の、

 身体という身体の、身の、潜って来かた、

 それに、触れて、、

 

 触れたままになってかやせ、

 踊りやがれ、

 わはあは、たたた、

 そこからたたたと伝え、、肌か何か、、

 触れるもの、、

 明らかにそこで待ちはなやぎながら手のあたりべへ、

 すらすらト流れ、流れたら良い、、

 身になってそのまま触れるもの、、

 触れたらなにかなまあたたかい、

 手が隙間へ、、

 手が見えないところへ、ただ黙り込み潜り込み、、

 たがいちがいの声をかき出しているあたりへ、、

 そうっとほうけを寄せろ、、

 どこか、、たまりの方を見て、、

 目をアいて、、

 不思議に笑むとしたらこのたまりに、、

 上手く手が入り、、

 たがいちがいの声を渡せ、順次渡せ、

 そしていくらもはなやいだら良い、