あれもこれもしたくて焦るとき

 何かの本を読んでいると、次から次へと「あれもこれも読みたい」という思いが浮かんできて、今読んでいる本に集中できなくなる、なんてことがあります。

 また、何かのテーマを決めて、「書こう」と思って書きだすと、「書こう」と思ったテーマに関する脱線話や、テーマに全然関係ない他の書きたい話が浮かんでくるために、今集中して書きたいテーマから気が散るということもよくあります。

 

 要するに、「雑念」が多いんですね。こういう場合、気持ちが先へ先へと焦ってしまって、今読んでいる本や書いているテーマを、さっさと片付けようとしてしまいます。

 ただ、不思議なことに、さっさと片付けようと思って焦っているときは、集中してゆったりと読書したり文章を書いているときに比べて、進行速度が遅いんですね。急いでいるはずなのに。

 何故なのか。やはり集中できていないから、いくら急いでいても結局遅くなってしまうのかもしれません。

 

 では、「雑念」をどうにか処理して、一つ一つ淡々とゆっくりこなして行くよりほかないじゃないかということなんですが、「雑念」というのは、あまり自分で自在に操れるものでもないんですね(だから曲者なんですが)。「雑念」を無視しようと努めたならば、逆に「雑念」が増えてきてしまう。では、そのまま放っておけばいいかというと、放っといたことを良いことに、「雑念」は自由に頭の中を動き回る。

 こういう具合に、なかなか「雑念」というのは、一旦引っ込んどいてもらうことが難しいです。ただ、最近とりあえずの対処法として「結構良いな」という感触をつかんでいるものがありまして、それは「雑念」を「メモにとること」です。

 勿論、全ての「雑念」をメモしておくわけにはいきませんから、どうにもしつこい「雑念」だけをメモしています。

 そんなことをやっていると、「雑念」の方で

「あっ、私の余計な考えを押さえつけるでもなく、無視するでもなく、承認してくれたんだな。」

と思ってくれるみたいで、少し頭の中が静かになってくれるんですね。「雑念」というのは余計な考えですけど、考えるからには何か理由があるみたいで、承認してもらって初めてホッとするみたいなんです(なんか字面だけ見るとヤバいな・・・ 笑)。

 なので、今のところは、あまりにも「雑念」が多くて頭が渋滞してしまう時は、メモに落として「承認」することにしています。