体力が落ちているときの方が

 身体の調子を悪くしているときに意外だったことは、なかなかに日課の消化というのがスムーズに行くという事実だった。常日頃、日課をスムーズにこなすためにはもっと体力をつければ良いのではないかと考えていたので、体力が無いときの方が、予想に反してスムーズに進んだことが驚きだった。

 おそらく、体力のあるときは、

「あれも出来る、これも出来る」

と、意識が様々な方向に向かってしまうので、日課の進みも遅くなるのだろう。反対に、体力の落ちているときは、

「あれも今は出来ない、これも今は出来ない」

と、いろいろな遊びを断念していくから、自ずから普段やっていることだけに意識が集中してきて、こなすスピードも速くなったのだと思う。