夕暮れの延長

 電球の光がやけに濃くなるのを感じ、あんまり夢中になって長いことここに座っていたことに思いを致す。夕日は、急くようにその姿を消そうと努め、暖かい色だけが周囲を強く照らそうとしているように思われた。

 もうカーテンを引いてしまおうと考え、明りも、机だけを照らしていたものは消し、部屋全体を照らすそれへと移し替えるようにした。

 ザーッ、と引き終えたところで、部屋は忽然と、明りの強さによって夜の気配を漂わせ始めた。何が、ということもなかったが、なんとなく不満足と違和感を覚え、もう一度カーテンを開く。煌々と輝く部屋全体が、夕暮れの眩しさに目を細めているようだった。

 必然、明りも机だけのものへと戻す。もう少しこのまま、夕暮れを延長していようと思った。