意識に何も上っていないと・・・

 もう徒につまらない事柄をいちいち繰り返して記憶しておくのはやめよう。申し込み番号をいつまでも憶えていたり、今日見た番組を、見た順番通り、夜寝る前に何度も何度もおさらいすることが一体何になろう。大事なことはちゃんと深いところで記憶しているのだから、そんな些末なことを掴まえ続けて参りそうになる必要はないんだ・・・。

 ただ、意識に何も上っていないと、まるで何もかもを忘れてしまったような錯覚に陥るのだ。意識の表層、目に見えるところで(たとえそれがくだらぬものであったとしても)何かを繰り返していないと不安なんだ。

 何も留めておかなくて良い、通過させたままでいいと、そうしなきゃいけないと、どこかで勝手に決まらないものだろうか・・・。