不穏

 胸の内でぼうっと点いて、真っすぐに頭まで結ばれたかと思われる線が、急に大げさに中をかき回して、全体をおかしくしてしまうなんてことが、あるとでも言うのだろうか。

 そんなこと、まるで馬鹿げている。骨という骨が残らず灰になるまで待っていても、そんなことは起こらないだろうという気がする。

 しかし、飯を食って全く気楽に休んでいるとき、ソファで寛いでテレビを見ているとき、団欒のうちで顔を綻ばせているとき、何の断りもなく突然それが起こるような、気がしないでもない。