深遠なもの

 深遠なもの、深遠であるということが、いかにして分かるのか。経験の蓄積だろうか、最初から備わる感覚みたようなものだろうか。

 何が分かるのか。ある意味で言ったらそれは分かっていないということになるのかもしれないが、確かに他のある意味では分かるのだ。何故だろう。

 そんなものを全く信ぜない。下手したら人々の中で一番信じない性質の持ち主だと思われる人ですら、どこかで底から震えるような深さを感ずることが必ずあるだろう。全く信じていないのに、その深さがある意味で分かってしまうのは何故だろう。