混迷

 混迷はバランスか。何かを定めることは全て衒いである、というような思考の展開を待たず、ボコボコボコ・・・、湧きあがっては消滅し、を繰り返す源泉に、取り憑かれたように見入る。決定がないことの象徴。

 形を成したものに興味がない、訳ではないが、それが何故発生したか、発生させるものは何か、ということの方に主な関心がある。しかし、そこを訪ねたとて何が分かる訳でもないのだが、倦まずにいつまででも見ていられるのはこういうものだ。

 不思議と、転落していく感覚はない。むしろ、ここに戻る必要、安心をすら感じる。きっと、どこか奥の方、見えないところではこういう動きをしているのだ、という気持ちが起こる。何の根拠もない空想・・・。