<164>「理不尽に襲われるもの」

 怒りというのはとことん理不尽なのかもしれない。理が混じることもあるにはあるが・・・。ほとんど理のないところに理を見よう解釈しようとするところにしんどさはある。自身が向けるもの、向けられるものの両方が、理不尽であることを拒否する、あるいは、きっと何か理由があるはずだと考えると、事態はどんどんと悪化する。

 各々が勝手に、どうしようもない理由で(理不尽としか呼べないもので)怒っていて、各々がそれをそのまま承知している方がいい(無理に理詰めでくっつけようとしてはいけない)。嫌いという感情と同じで、本当に些細なこと、理由の見つからないようなことで簡単に湧き上がってしまうものである以上、あまり重大な事態だと考えない方がいい。