<543>「興奮しない、平穏じゃない」

 私にはどれもが興奮に見えている。また、それ以外の条件はいらないようにも。道は、いくつか用意されていた。あくまで一応のことであり、絶対ではない。その時間に、しなければいけないこともないので、この、目の前に広がるものが大きな点であると言わんばかりの見方をした。何かがポコポコと音を立てているのだと思ったが、上手く関係してくるだけの雰囲気がそこここにあった。

 やあやあ、この波がおさまって、また謎めいて平穏などというものに移るが、退屈さは分かりにくく、興奮は、分かりやすかった。何故これだけの動きがそれぞれに放棄を行っているのか。おそらくその理由がひとつひとつ示されたところで、それでは何も分かったことにはならないだろう。次第に、風に吹かれたままの状態が心地良くなってくる。これはつまり、そのままズルズルと動いたというところだろうか?