<622>「空白地帯の私」

 どうれ、来い、来い。来いと言やあ、お前にとらまえられるよう。おうこの頃と言えど何も、何物? 人の肩を貸してくれ。誰の為かと存分に訊けよう。難易度と、なに難しさなるものを、勘定に入れようってえ、寸法(本当?)、やだねえこれは、難しけりゃ難しいだけ良いと、そうした発言たちと同じに並びなさるかい、そう思われてるのかい。

 ふざけたこったい。時間がかかったり、かからなかったりで、何想うのでもなかろうに。おおい、おお、綺麗にね、こんなにも上手く重なり合うと見えねんだってさ、そういう話が俺んとこでもよく出ているよ。何と言う、何と表したらいいんだか分かんないので、よく見えないところがあって、ところがそこと中心に付き合ってるのでないのかい? 様々に重なりから外れるところがあって、そこだけがあると、何が何だか分からなくなって、結局はその空白地帯を私と見留めたよ。

 この行進は、謎を解くためにあるんじゃない。何かが明らかにならねばならぬので立ってるのではねんですよ。おらい、オーライ。引き出せた言葉がなにひとつなくったっていいじゃないですか。不思議な会話を交わすのではないですか。あれ、回れるといってもそこに限界はあるんです、とろとろとろ流れてね。