<635>「低方の言葉よ」

 低い低い言葉よりの、そのまさか。お試しあれ、嗅覚と、緊張、より緊張感。遅れて、出てきて、目立たない。そのかわりといっては何かが、はたき上げ、窓のよこちょの、お手本としたいぐらいだなこの空気。

 あたかもここが、ゆききった場所であるかのように、落着いて、紛らせて、噂にたがわぬ遊びをする。するとどうだ、ますます顔たちが和らいでいくではないか。これは、たったひとり、私だけの満足であるばかりか、かつて誰にもかがせたことのない、薄緑色の匂いになって、打ち解けた雰囲気に、微妙に触れていく。

 片側に集まるのだな惑いは。ひとつひとつ、喜びと、共に集い、大人でなけりゃ転がって転がって解けまいて。のこのこ現れろよ、今後もう、音がしただけで笑う、そうと決めた、その後でなきゃ、あなたまた彼方から関わり合いたいらしい片方の、そこの微笑みだけになるって、約束するの。