<664>「踊り子的」

 あとで見て、どうであろ。引き続き逸れてゆく道の横幅・・・。二人目も駆け出した。単純な心臓、単純な進路と、ひたすらたがえたがる傾き。夢中で、誰かに、話しかけられた後で、わざと、寝転がる。

「訴えは」

適当に選ぶ。あまり時間に頼っていてもしょうがない気持ちがし、出・・・して、内気、いや、内気、内気、ただの内気かと、一度目は笑う、二度三度と来て、ひきりなしにする、ひきりなしに聞く。

「訊ねたいもののうちに入れることでまず貧しくしているのではないでしょうか」

ここに質問を入れることは大層おかしかった。つまり、ここで訊くべきことがあるように、は用意されていない傾け合いの人たち。しかし、何事かを訊くように仕向けられていて、それは苦笑いするほどに変だ、変なんだ。

「一方通行はコミュニケーションじゃ」

ないのじゃないかと、思われていたようで、自然に文字へと目を落とす、と、お、す、までまずこれで問題がないとみ、る、まに見通す。はたらきがいのある言語たちでますます騒ぎ出し踊りと近くなり(踊り子的であり)、各瞬間がこれ以外の瞬間を造作なく掴んで離さないのと同じ頃、足元には無表情の地面が現れた(エラクかたい・・・)。ひと吹きで試みの皮が剥がれるほど、おちゃらけた手足、ひどく浸透す、る浸透する。傾きかけのものをすぐに滑らしてあちゃこちゃ集めてく。

「ここは・・・」

ただただ夢で、企みごとがわけもわからずに集まってくれればよいのだった。