<732>「平等の不安定な音」

 いくらなどか見えさしていたら、普通より湯気が出ていた。頭のなか、を、巡る、やすみ、巡る。空気より、古い。空気より、面白い。ますから、身体のなかをましますから、思い思いに手を、突っ込んで、考えが、とうの昔に現れてひとり迷子になるように、期待を寄せていてください。

 とくに平等が、不安定に流れる。それをはたで、あまりの速さで見ている。急だったり、かがんだり、弾けてはそう、弾けては、同じ場所へ座り込んでいる。にくらしいほどゆったりと構えている。

 吸収と、私。吸収と分かれて、ただの点になる。思い切りしめして、細かい違いを見えなくする。なんだ、それだけ同じことを言っていたのかよ、と。とぼける人の速さ、見失いたさ、ぐるりと巡りたさ、などなどのあとで。

 こんだけは間合い。とんと出て空気、見事打ち上げたら観客は溝を眺めて走るのだ。とくに速くなくてもいいが。必死さが表に出ていなくてもいいが。勇敢さ、出す場面を間違えて、ここからは笑顔だ。