<764>

 嘘は見えない。ただただ目を開けて、遠くの影を眺めろ。雄弁だ。舌で、あればあるだけ、舌を舐めている。感覚は私の外へ出てゆく。わずかながら残る、味とも言え、忘れたのあなたがしたたらせた。

 大がかりで、不機嫌に、横に並んで眠る。なくなり方が嘘みたいだ。影は見えない。言う通りにしていると、不安定に揺すりはじめ。あたくしごと味になるのよ突然の訪問に備えて、いつまでも裸でいた。

 想像の欠片もない。ひとで食わせた。笑いの範囲から飛び出て、静かになるほどくれる。深いものは全て、後ろの時間。どこから見ても後ろの時間。不機嫌は見えない。たくましく流れると、ひとりきりで知らないところへ風を吹く。