<1067>「肌色を撫ぜる」

 ある日訪ね方を変えた、、

 敏感に肌色を撫ぜて、、

 無応答の意味をつかまえそこねて、、

 また肌色を撫ぜる、、

 一体この身振りは染(し)むことを得たのだろか、

 あるいは伝え 伝え 伝え、想うことの難しさ、

 そこいらへんの草々の匂い絡まり立ちのぼり

 戻らなくなった声に沿うている、、

 捉えがたく止みがたい一陣の香りになって立ちのぼる、

 純粋に呼吸してしまう・・・

 あなたの話を見つめている、、

 ふたつに分かれたままで 止まる ともなく 止まる

 あくまで静かな渦を作る、、

 その眺め 眺め 眺め、、

 あなたになにのあたらしさもないまま、

 そはひらいて、

 そは流れて・・・

 あつまった渦の軽やかに、なにのにおいもなく、鮮やかに飛び、

 ふっと笑んでみる、

 心地よく滴り落ちるものが冷たいかどうかそれは知らない