<1103>「季節は、生きた私を」

 あなたはぼぅとしている、

 顔を返している、

 不自然な姿そのままでぼぅとしており、わたしにはわからない、

 ゆるむ、問題がにじみでる、

 ひとはそれぞれで無口に、時間的に無口になってゆく、、

 あなたは同じ顔をしている、、

 それはいつかの喜劇をなぞり、

 本当の気持ち、本当の顔、本当の人、などがないという確かな理解によるのだろうか、

 過ぎた季節は本当だったか、

 やけに高くから空気を眺めていた、そのときばかりがただに重なる、、

 もはや記憶の為に確かめうるのではないのかもしれない、

 季節は生きた、そのあちこちに呼吸が置いてある、

 ぼんやりとあたしを見ている、

 わたしがここに来る前、もとい、来た後もそこは同じ場所であった、

 からだは回転しているのにもかかわらず、、

 距離、ただの道はぼぅとして同じ顔をしている、、

 同じ色をしている、

 同じ目の玉のなかにぼんやりと置いてある、、、