<1258>「煙を含む」

 あなたが透明んなって語りかけていたことはここに生きていそうです、

 ここにひとつ生きていそうです、、

 それが際限なく通り、、

 全く平然と巻き上がる、

 全くいろいろの勢いを受けて流れて来ます、

 

 あなたをむかし煙と一緒んなって含んだことがあるんですヨ、

 それはどう言ったらいいでしょう、、

 全くかかわりの知られないものがなにかあなたについてひとことふたこと呟いてゆく、

 そうした断片と一時的に線を同じゅうしたとただこういう訳なんです、

 日々に粘り気を増してゆきながら、

 かたかたと小気味よいリズムを立ててゆく身体の一動作、一動作が、嬉しく目に映ります、

 

 あなたはぼうやりとしてしまうでしょう、

 あんまり遠方から放られてきたものだから、

 ほう、ほうと呟いて、、

 しかし何ということもなく離れがたいと思っていつまでもいつまでもここの前に立っているかもしれません、

 あなたが遠方へちらちらと目をやり 立ちよった、

 立ちよったり、、 するのはどういう訳でしょうね、

 視線が真っすぐです、

 これは不可解だな、不思議によく解るな、

 などといくつかのことを思いながら、

 視線は真っすぐです、、

 

 景色は、いくらか、ぼんやりしています、

 私が、 際限のない風に当てられ、

 そこいらへんに放られているときに、

 粒は粒で揺れて、

 一度ものが噛み合わさると、、

 必然的に想い起こされてきます、

 あなたはいつも真っすぐな視線に難しい音を乗せているので困惑しきりでした、

 簡単にしてしまえると思っていてそうはならなかった身振りの一連も私はよく見ていました、、

 

 私を煙だと思ってただぼうやりと、

 見るような、 見ないような仕方で、

 ただぼうやりと眺めてみていたら、

 それでいいだろうと思います、、

 誰かが心身の粘り気でもって、

 あたしを静かに含んでいたら、、

 その音がよく通ったら、

 それは嬉しいことです、

 あなたの目の前にただどうということもなく吹いてその眺めは何ら変わらないように見えている、

 そのただの一瞬に僅かに混じって気づかないでいるのがよいのです、

 手にひとつの粒が紛れ、

 あなたを何にも変えないようであること、、

 記憶の色味がほんの少し動いたこと、